Interview 縦に横に人をつなげて、大きなうねりを起こす情熱の人

島村美咲さん

茅ヶ崎市香川在住 島村美咲(しまむら・みさき)さん
三重県出身。20歳で地元を出てからは、大阪で1年、その後は世田谷区で暮らす。夫は福岡県出身で茅ヶ崎市に移住。島村さんも結婚を機に、茅ヶ崎に移住し新居を香川に構える。小学1年生と保育園に通う息子と夫の4人暮らし。ママのリラクゼーションのための取り組み『ママほぐ』や、茅ヶ崎の北側を暮らしやすくするための『GENKIプロジェクト』、子育て支援のフリースペース『たんぽぽはうす』などのスタッフとして活動中。

「自分はひとりじゃない」とママが安心できる場所づくり。

島村さんは、現在ふたりの男の子の子育て真っ最中。毎日、自身の子育てに奔走しながらも、子育て中の母親をサポートする活動にも精力的に参加している。

「自分が、子どもと1対1でずっといると息が詰まってしまうタイプなので、外に出る機会やほかのママと話す時間があるおかげで助けられています。それに私、予定がいろいろと詰まって手帳が埋まっている方が安心するんです(笑)」

島村さんが現在、運営メンバーとして関わっているのは、茅ヶ崎の海側で開催しているイベント「ママほぐ」と、茅ヶ崎の山側で活動している「GENKIプロジェクト」。

「ママほぐ」が行われているのは、茅ヶ崎の南西部、浜見平にある「まちづくりスポット茅ヶ崎」(まちスポ茅ヶ崎サンノイチ開催の日も。詳しくはH Pまで)。毎月第1水曜日、10時から15時まで開催される「ママほぐ」を楽しみに通う地元ママも多い。なぜならここはママにリラックスしてもらうための空間だから。
無料保育付きで、マッサージやネイルなどリラクゼーションのためのメニューが手軽な価格で受けられたり、ワークショップで作品を作ったり、子どもを見守りながらママたちがゆったりとくつろげる空間。そして「自分は一人じゃないんだ」と認識できる場所なのだ。

毎回300人が集まる大盛況のイベント。成功の秘訣はママの視点。

子育てをしながら、ひとつのイベントの運営に関わるだけでも忙しいのに、島村さんは現在、鶴が台で行っている「GENKIプロジェクト」の運営にも携わっている。

「始まりは、『みんなの居場所』という団体が鶴が台団地で行っている『大人こども食堂』に参加したことでした。何度か通ううちに、鶴が台団地は団地内の広場に車の往来がなく安全であること、団地内に小さな公園が多いこと、住んでいる高齢者の方々も親切で、子どもを含めて歓迎してくれることなど、この場所がとても好きになったんです」

次第にここで何かできないか、ゆくゆくは鶴が台団地を中心に茅ヶ崎の山側全体が盛り上がるようなプロジェクトができないかと始まったのが「GENKIプロジェクト」だ。

活動の一環として、年2回行われ、毎回大盛況なのが、子ども用品のリユース。
使わなくなった子ども服を回収し、鶴が台団地の中央広場に集めて、1袋200円で詰め放題のイベントだ。1回目から300人以上の参加者を集めた。

「やってみて意外だったのは、いらなくなった服を出す人にも喜ばれたこと。サイズ的には着られないけど捨てたくない気持ちの人が多く、誰かが使ってくれるなら嬉しいと言ってもらえました」

中には、スーパーのレジ袋ほどの大きさの袋に、「数えたら40枚ありました!」という袋詰めの達人もいたとか…すごい。

開催は春と秋の2回。衣替えの前が一番洋服の必要になる時期で、また放出する側も断捨離しやすい時期のため、需要と供給のバランスが取れて服も人も集まるのだ。運営メンバー4人は全員子育て中のママたち。毎日の生活で感じる「自分だったらこうして欲しい」を大切にしていることが、イベント成功の秘訣だろう。

「茅ヶ崎の魅力はなんといっても人の良さですね」

島村さんが茅ヶ崎にやってきたのは7年前。

「菱沼在住の夫が、本当に茅ヶ崎が大好きで。私自身は茅ヶ崎とは縁もゆかりもなかったのですが、結婚前からずっと茅ヶ崎の良さについては刷り込まれていたので(笑)、何の抵抗もなく移住を決めました。実際に住んでみると、夫からの売り込みに違わず、本当に居心地がいい場所だと思いました」

その居心地の良さを決めているのは「人の良さ」だと言う。
そして、妊娠中に起きたとっておきのエピソードを教えてくれた。

「茅ヶ崎に引っ越して、妊娠してからもしばらく東京の仕事場に通っていたのですが、2回ほど横浜あたりで男性に席を譲ってもらったことがあったんです。驚いたことにそのふたりとも茅ヶ崎で降りたんですよ。茅ヶ崎のイメージが一気に上がりました(笑)」

まちに慣れていくうちに、その気持ちは確信に変わった。「やっぱり人のよさが茅ヶ崎の一番の魅力だと思います。声をかけやすい空気があるんですよね。私も小さい子を連れているママがいたら自然と『かわいいですね』と声かけてしまうし、声をかけられることもしょっちゅう。高齢者に対しても気負いなく『荷物持ちましょうか?』と話しかけたり、そこから世間話に発展したりすることも」

「私を仲間だと思ってくれる人たちに、全力で応えたい」

島村さんは、民家を活用した子育て支援のためのフリースペース「たんぽぽはうす」の活動も手伝っている。

「子育てのいちばん大変な時期を過ぎて余裕もできてきたので、長男が赤ちゃんの頃からお世話になっているこちらでお手伝いを始めました」

さまざまなイベントや支援を行う島村さん、どんなモチベーションが彼女を支えているのだろう?

島村美咲さん

「私は人をつないだり、実働部隊として動くのは得意ですが、企画の発想とかはできないんです。『ママほぐ』や『GENKIプロジェクト』には素晴らしいアイディアを持った人がいて、彼女たちが私を仲間だと思ってくれるなら、全力で応えたい、それだけです。今後は、こういう動きをもっと大きくしていくためにも、市をはじめ色々なところと連携したいですね。茅ヶ崎には、色々なコミュティやイベントがありますが、まだそれぞれ個の動きという感じです。団体同士、イベント主催者同士がもっとつながって、大きな動きを生んでいければ。また、現状はほとんどボランティアの状態なので、長く続けるためにも自分たちの実になるような仕組みも考えていきたい。30代、40代の子育て世代がもっと地域のコミュニティに参加しやすくしていきたい」

このバイタリティと情熱。まだまだ彼女の忙しい日々は続きそうだ。

Information
ちづくりスポット茅ヶ崎:http://machispo-chigasaki.com/
ママほぐ:https://erisangomamire.wixsite.com/mamahogu
GENKIプロジェクト(Facebook):https://www.facebook.com/genki.project2017/
たんぽぽはうす(Facebook):https://www.facebook.com/npotanpopohiroba/