Interview 釣りや庭いじりなどの遊びを、自由に、思いっきり満喫できる暮らしが心地いい

鷲谷康幸さん

茅ヶ崎市南湖在住 鷲谷康幸(わしや・やすゆき)さん
秋田県出身。東京の中目黒から横浜を経て、3年前に茅ヶ崎へ夫婦で転居。フリーランスの映像エディターとして、Web動画や企業広告などを手がける。海の近くの家で暮らし、趣味の釣りも存分に楽しみ、浜降祭でみこしを担ぐなど、茅ヶ崎暮らしを満喫中。インタビューにお伺いした日は、妻の摩耶さんも一緒にお話をしてくれた。

「個性のあるまち」に住みたいと思い、茅ヶ崎へ。

中目黒や広尾といった華やかなエリアに暮らし、その後横浜を経由して3年前に茅ヶ崎にやってきたという鷲谷夫妻。「都内にいた頃から、茅ヶ崎には釣りによく来ていました。せっかく家を購入するなら海が近くて、趣味の釣りを存分にできる場所がいいなと思って決めました」と康幸さん。

もう一つ、鷲谷さんご夫婦が引っ越し先の条件として大切にしていたのが、まちに個性があること。「どこにでもある似た雰囲気のベッドタウンではなく、そのまち特有の空気感や文化がある場所に住みたかったんです。実際に住んでみて、やっぱりそういうまちでの生活はとても楽しいと実感しています」

取材に応じる鷲谷康幸さん

好きな遊びが多すぎて、困ります(笑)

都心から茅ヶ崎へ移って、変わったなと思うことを聞いてみた。

「都内にいた頃に比べて、時間の流れがとてものんびりしていると感じます。以前は常に『あれしなくちゃ、これしなくちゃ』と思考も気持ちも慌ただしかったのですが、茅ヶ崎に来てからはだいぶ余裕がある気がしますね」と摩耶さん。

「そうそう。もちろん仕事で忙しい時はあるんだけど、それでもちょっと空いた時間に海に散歩に行って息抜きや気分転換ができるのは、いいよね」と康幸さん。

時間の流れがのんびりしている…その言葉に思わず深くうなずいてしまう。こうして話を聞いている時にも、時折爽やかな鳥のさえずりやキツツキが木をつつく音が聞こえてくる。そんな心地良い環境で、映像の編集というクリエイティブな仕事を行うお二人。集中力も高まり、さぞはかどるのでは…?

「それがですね、ここには遊びが多すぎて、自制するのが大変なんですよ(笑)。天気がいい日には『あぁ今日は釣れそうだな』とか、『庭の手入れをしたいな』とか考えてしまって。今は静かですけど、もうすぐ近所の子どもたちが学校から帰ってくる時間なので、にぎやかになりますよ」とうれしそうに話す康幸さん。

「近所の子どもたちと友達みたいな付き合いをしてるもんね(笑)」と摩耶さん。

「ここに引っ越してきて、ケンカが減ったよね」

「周りの方が同じ時期に引っ越してきたということもあると思いますが、ご近所さんとこんなにいい付き合いができるとは思っていませんでした。休みの日にバーベキューや流しそうめんで楽しんだり、ご近所の子どもたちとポケモンGOをしたり(笑)。都内では全然なかったことで、楽しいですね。いい意味で田舎っぽさがあるんでしょうね。僕らも田舎で育ったので、落ち着きます」と康幸さん。

就寝・起床時間も大きく変化した。

「このあたりは夜も静かなので、夜10時には眠くなって、11時にはベッドに入り、日の出の時刻に一度目が覚めます。猫にご飯を食べさせて、朝6時くらいから仕事をすることもありますね。深夜まで仕事して、昼ごろまで寝る以前の生活からは一変しました。休日は、朝5時には釣りに出かけていることもあります」

暮らしのリズム、時間の流れ、人との関わりなどさまざまな変化について話を聞いているうちに、摩耶さんからとても興味深い言葉が。

「あとさ、私たちケンカ減ったよね」

「言われてみれば、そうだね」と康幸さん。

それはとても素敵な変化。なぜだろう?

「前はお互いいつも焦ってイライラしていた気がします。ここに来て、家も広くなり、好きなことをする時間ものんびり過ごす時間も増えて、前よりも心にゆとりができたのかな」と摩耶さん。

「茅ヶ崎の海でマグロ2本釣ったことは、一生の自慢です!」

康幸さんは小さな頃から大の釣り好き。今は、常連客となった「一俊丸」などの釣船に乗り、「休みの日の朝、起きたらいないこともありますよ」と奥様が言う通り、朝早くから沖まで出ることも。実は康幸さん、昨年その船でマグロを2本も釣るという快挙を成し遂げたのだ!

「最初は30kgのマグロでした。こんなに大きなものは初めてだったので、途中で手も痛くなり、次の日に全身筋肉痛になるくらい体力を使いました。船内では一緒に乗っていたみんなが助けてくれて、釣り上げた時には拍手で『おめでとう!!』と言ってもらえて、めちゃくちゃうれしかったですね。僕の一生の自慢です(笑)」。記念のマグロはとても美味しく、ご近所さんにもお裾分けしたという。

マグロ以外にも太刀魚やアマダイ、カワハギ、シイラなど珍しい魚や高級魚、ながらみという茅ヶ崎で多く捕れる巻貝など、多様な種類の魚や貝が食卓に並ぶ。「毎回、釣ってきた魚は、夫がさばいて料理をして出してくれます。彼は料理も好きなので助かります」とのこと。なんてうらやましい…。

まさか自分がこんなに熱くなるとは…!みこしを担いだときの沸き上がる思い

「ご近所付き合いだけでなく、昔から茅ヶ崎に住んでいる人も、僕らのことを新参者扱いするのではなく、暖かく仲間に迎えてくれる空気感がありました」と康幸さん。

偶然の出会いが重なり、康幸さんは茅ヶ崎の西浜海岸で行われる「浜降祭」の保存会から誘われ、祭りに参加してみることに。「興味はありましたが、移住者が馴染めるのか不安もありましたね」

結果、そんな心配は無用だった。

浜降祭の様子

「保存会の皆さんには本当に仲良くしてもらっています。引っ越してきて1年目からみこしまで担がせてもらって。みこしはね、一度担いだらハマりますよ。もともと、僕はお祭り的なものは苦手だったのですが、自分がこんなに熱くなるとは思いませんでした。今年はコロナ禍で開催されませんでしたが、次の開催が楽しみで仕方ありません」

趣味や遊びを満喫できる環境、スローな暮らしなどさまざまな希望や願望が叶ったというが、想定外だったのは、こんなに温かい人間関係が待っていたことだという。「うれしい誤算でしたね」と摩耶さん。

茅ヶ崎でできる新しいことを探っていきたい

「まち全体に、楽しければいいじゃんという空気感があって、体も気持ちも楽になったよね」と摩耶さん。

東京に暮らした経験があるからこそわかる茅ヶ崎ならではの良さを感じつつ、逆にもったいないと感じる部分もあると言う。引っ越してきて、これからやってみたいこともできた。

「まだ具体的な話は全くありませんが、せっかく茅ヶ崎にいるのだから、ここでできる新しい仕事があってもいいよね、と二人でよく話します。お互いものづくりが好きなので、新しい何かを作っていけたら面白そうですね」

遊びも仕事もまだまだこれから進化していきそうな、二人の茅ヶ崎暮らし。今後の展開も楽しみだ。

Information
■釣舟 湘南 茅ヶ崎 一俊丸 https://kazutoshimaru.net/
■浜降祭 https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kankou_list/event/1006906/1006924.html